二枚刃鉋 各部の名称
引用元:新潟県「三条鍛冶の技」三条市伝統地場製品振興協議会発行より
二枚刃鉋の使い方
刃の出し方
1.金づちなどで鉋刃の頭を叩いて刃を出します。
2.鉋台を逆さにし、目線を下端面に合わせて刃の出具合を見ます。
できるだけ背景は無地、白地の場所で見るとみやすいです。
3.下端から髪の毛1本(0.08mm位)の線が見えるくらいで削れます。
斜めに刃が出た場合
1.右へ刃が出過ぎた場合、鉋刃の右横を叩いて水平になるまで調整します。
左へ出過ぎた場合は鉋刃の左横を叩いて調整してください。
刃の戻し方
刃が出すぎた場合は、台頭(上記◯印部分)の左右を交互に叩いて、鉋刃を戻してください。
▲注意! 台頭の小口中央を叩きますと、鉋台が割れる場合があります。
裏金の合わせ方
裏金の役割
木材を削る際、逆目で削らなければならない時に、逆目を止める役割があります。
1.裏金を叩いて鉋身の刃先端付近まで合わせます。
2.鉋身刃先(青矢印)へ裏金の刃先(赤矢印)を0.05mm位まで近づけます。
※合わせ過ぎると削れませんので、再度鉋刃を抜いてやり直してください。
裏金が効いていない時の削り屑
裏金が効いている時の削り屑
裏金が効き過ぎた時(合わせ過ぎ)の削り屑
裏金が合っていない場合、逆目の部分は削り跡がはがれています。
裏金を合わせて削った場合、逆目が止まり、きれいに削れています。
1.刃の部分から掛けていく。
2.全体的に手前下へ引くように削る。
3.終わりは台頭を押さえ、削り終わるまで鉋を平行に引く
よく削れる鉋とは?
1.刃がよく研げていること。
2.刃の出具合が調整されていること。(刃の出し過ぎは刃が木材に引っ掛かり削れない)
3.「下端」が狂っていないこと。(狂っている場合は刃が出ていても削れない。その場合は下端の修正を行う。)
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